神社とお寺は、日本の豊かな宗教文化を反映する場所であり、お参りは心身を清め、感謝や願い事を表現する大切な行為です。神社では、鳥居をくぐり、手を合わせて拝むことで神々への敬意を示し、お賽銭を納めて結びつきを深めます。
一方、お寺では本堂で仏像に手を合わせ、お線香やろうそくを供えることで、故人への思いやりや未来への祈りを捧げます。どちらも、静寂な中で自分と向き合い、内なる平和を感じる機会でもあります。お参りは、日本の精神や価値観を理解する窓としても重要であり、訪れる人々に深い心の触れ合いをもたらしています。
※個々の神社やお寺によっても細かい違いがあるため、現地の案内や説明を参考にすることもおすすめです。
目次
神社でのお参りの仕方
- 入口の鳥居をくぐる前に会釈をし、気持ちを引き締めてから境内に入ります。一礼してからくぐるのが丁寧なくぐり方とされています。
- 手水舎の水で心身を清めます。
① あらかじめハンカチを用意しておき、浅く一礼をして手水を始めます。
② 右手でひしゃくの柄(え)を持ち、水をすくいます。まず左手を洗い、次に柄を左手に持ち替え、右手を洗います。
③ 次にもう一度、柄を右手で持ち、左手に水をためて、その水で口をすすぎます。
④ 今一度、左手を洗い、ひしゃくを両手で静かに立てて柄の部分を水で流し、ひしゃくを元の位置に戻します。
⑤ ハンカチで口と手をふいて、最後に浅く一礼して手水を終えます。 - 参道を通ってご神前へ進みます。(参道の中央を避けて進みましょう)
- 賽銭箱の前に立ったら会釈をし、神さまに捧げる真心のしるしとして、賽銭箱にお賽銭を入れます。
- 二拝二拍手一拝の作法で拝礼し、会釈をしてから退きます。
- 参拝を終え、境内を出る際も社殿の方に向き直って一礼します。
お寺でのお参りの仕方
- 山門の前で合掌して一礼し、右足から入ります。(敷居は踏まずにまたぎます。)
- 神社と同様に、お寺にも手水舎があります。手を清めることから始めましょう。
- お寺では、お線香やろうそくを使って供え物をすることがあります。お線香を立てたり、ろうそくを灯したりします。
- 賽銭箱の前に立ったら会釈をし、神さまに捧げる真心のしるしとして、賽銭箱にお賽銭を入れます。
- お寺の本堂に入ったら、正面を向いて手を合わせて軽く一礼します。心を静め、仏像や仏画を目の前にしてお祈りします。感謝や願い事を心から込めて祈ることができます。
- 合掌して本堂に一礼(お線香の場合、火は吹いて消さない)
- お寺では、僧侶による読経が行われることがあります。これに参加することで、仏教の教えを学び深めることができます。
宗教によるお参りの仕方の違い
宗教によるお参りの仕方は、異なる宗教間で大きく異なる場合があります。これらは一般的な特徴であり、宗教内でも宗派や地域によって異なるお参りのスタイルが存在することを理解しておくと良いでしょう。
- キリスト教: キリスト教では、基本的には「お祈り」「賛美」「説教」「献金」が行われます。礼拝の前半や途中、後半など、プログラムの節目でお祈りをし、礼拝の中では神様を讃える歌を皆で歌います。その後、牧師が聖書からお話をします。大抵の教会では献金の時間があり献金用の袋や封筒が回ってきたり、おいてある献金箱に入れたりします。
- イスラム教: イスラム教では、礼拝や祈りをすることで、神に感謝の気持ちを伝え、神の導きを求めることが大切であるとされています。お参りの際には、礼拝堂内を静かに歩き、礼拝堂の中央にあるミフラーブを参拝します。(カーバ神殿(メッカ)の方向に面する側の内壁に設けられます。)また体を特定のポーズに置きながらアラビア語で祈りの言葉を唱えます。
- ヒンドゥー教: ヒンドゥー教では、寺院での祈りや祭りが重要です。靴を脱いでお寺に入り、お参りセットを買います。線香とロウソクに火をともし自分の信仰(好き)する神様にロウソクと線香、花を、お供えをし、三回土下座をして拝みます。